SI Checkの概要と実行時の注意点 その2
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藤川 尚
PanayaにおけるSI Check関連レポート
SI Checkの結果はPanayaの抽出プログラムが収集し、ERP6.0からS/4HANAへのコンバージョンや、S/4HANAからS/4HANAへのアップグレードプロジェクトにおける影響分析結果の一部としてレポートします。
まずは、アプリケーション領域別のSimplification Itemの関連性レポートです。
収集したSI Checkの大量のデータ、ログを元に、関連があるSimplification Itemをアプリケーション領域別にまとめています。多数のSimplification Itemから、どの程度システムに関連しているのかご確認頂きやすいかと思います。
ドリルダウンすると、Simplification Itemの一覧が表示され、関連する修正タスクIDの(CORRECTION ID)も紐付いています。
生成された修正タスクは、タスクタイプ、優先度によって分類され、Simplification Item Checksのカテゴリーとしてまとめられます。
各タスクタイプの説明はそれぞれ下記の通りです。
- Consistency Checks:整合性チェックで問題があり、データの修正が必要なもの
- Consistency Checks – Exemption Possible:整合性チェックで問題があるが、データの修正はコンバージョン作業後でも可能なもの
- Manual Guided Activities:Simplification Itemが関連ありのため、内容の確認と対応が必要なもの
- Manual Guided Activities with Custom Code Adaptations:Simplification Itemが関連ありのため、内容の確認と対応が必要で、かつコードの修正も必要なもの
優先度は、整合性チェックのエラーの重大度(Error、Warning、Info)や、Simplification Itemのカテゴリー(戦略的、非戦略的)などで分類しています。
ドリルダウンにより、タスクの一覧、個別のタスクを表示できます。
タスクの一覧です。SI2: MasterData_BPでは2つの整合性チェックが走っているため、それぞれ別のタスクが生成されています。
このタスクでは、整合性チェックにより、得意先にコンタクトパーソンのマッピングがない、というエラーがあるため、コンバージョンの前に修正が必要という内容になっています。詳細はリンクにあるNoteをご確認ください。
また、Related correctionsタブで、関連の修正タスクをご確認頂けます。
このSimplification Itemに対しては、他の整合性チェックのタスクや、アドオンへの修正タスクも生成されているため、それらが関連付けられ、まとめて管理頂けます。
Manual Guided Activitiesタスクタイプの例はこちらになります。
SD Rebate Processingが、Settlement Managementによって置き換わる、というアプリケーションレベルの変更内容になっています。これは新機能をご確認頂き、再度導入頂くことで既存機能を置き換える対応となります。新機能の詳細や置き換え方法についてはリンクのNoteや関連文書を参照ください。
SI Checkの結果は、直接SAP GUIからご確認頂くことも可能ですが、分量も多く、内容の理解にはスキルも必要なため、既にスクリーニング、分類、サマリーが完了した形式でクラウドアプリケーションからご確認頂くと、内容のご確認や作業計画もより容易に行って頂けるかと思います。
プロフィール
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外資系コンサルティングファーム、日系大手コンサルティングファームにてSAP関連のプロジェクトに参画。主にクロスアプリケーション領域を専門とする。その後、Panayaの日本法人の立ち上げから現職。Panayaの提案から導入支援、導入後のサポートまで技術全般を担当している。