Coverage by Usersレポートのご紹介

YN
「推奨する単体テスト」とは、修正タスクの結果を参考にして、その影響度(リスク)からトランザクションやレポート、RFC処理といった「業務の起点となるオブジェクト(Entry-Level Objects」」をHigh、Medium、Lowという形にカテゴリ化された単体テストシナリオになります。
「推奨する単体テスト」関する詳細は「Unit Tests Priority & Complexity」でご確認いただけます。
この度、推奨する単体テストでご利用いただけるレポートとして、「Coverage by Users」がリリースされました。
このレポートは、ユーザーによる Entry-Level Objects のカバレッジを表示しますので、「特定のトランザクションコードは誰が使用しているのか」が可視化されます。
Coverage by Usersレポート
Coverage by Usersとは、ユーザーが使用しているEntry-Level Objectsを表形式に整理したものです。
下図のように、縦軸にSAPのユーザーIDとその姓名、横軸にSAPのコンポーネントからなる表形式のレポートになります。
数字部分がリンクになっていますので、リンクをクリックします。そうすると、対象となるSAPオブジェクト(この場合はプログラム:RCATSTAL)が表示されておりますので、BCBATCHユーザーによって、RCATSTALが使用されていることが確認できます。
(下例ではUSER NAME:BCBATCH, コンポーネントPTをクリックしています。)
本レポートは、以下のような事を実施する時に有効な情報となります。
- モジュール、コンポーネント、トランザクションのあらゆる変更によって生じるユーザーへの影響を判断する
- ビジネスプロセスを設計/再設計する際に、様々なモジュール/コンポーネントにおけるユーザーアクセスの必要性を判断する
- ビジネスプロセスをユーザーとユーザーロールにマッピングする
- ユーザーにマッピングされたBPML(ビジネスプロセスマスターリスト)を生成する
- ユーザーのセキュリティロール/アクセスニーズの見直しまたは監査
- 業務プロセスを用途別に文書化
オプション:使用頻度の高い上位20ユーザーの確認
特定のSAPオブジェクトを高頻度で実行している上位20ユーザーを確認することができます。
OBJECT NAME(上図の例だとRCATSTAL(PROG))をクリックすると確認いただけます。
本レポートは、デフォルトで無効となっている機能です。
本レポートに興味をお持ちの方は、SAPアップグレード影響分析ソリューションの利用申請をいただく際に、担当者にお申し付けください。
注意事項
これまでご覧いただいたように、本レポートは本番機のユーザーID(姓・名を含む)が表示されます。
本レポートは姓名を含むユーザーIDを使用することが前提となっておりますので、これが個人情報の取り扱い事項に抵触する場合は、本機能をご利用いただくことはできません。
プロフィール

気がついたらSAPの世界に20数年。外資系テクノロジーコンサルティングファームにて数多くのSAP 移行、アップグレードプロジェクトに参画。その後、コンサルファームで複数のSAP導入プロジェクトの経験を経て、PanayaにJoin。